障害者枠の給料では生活できない4つの訳！意外と知らないこんな対処法があった

二人の違いはなんなのでしょうか？

今回の記事では障がい者枠の給料では生活できないのか？理由と解決方法を紹介、二人の違いがなにかお楽しみに。

障害者枠の給料で生活できない4つの訳

障害者枠で働いている当事者の本音と実態

それでは、障害者雇用で生活できない訳を詳しく紹介します。

給料水準が低い

障害者枠で働く人は、日本国民全体の平均と比較して給料が低いのは事実です。

2016年に制定された『障害者差別禁止法』では、障がいの有無によって分け隔てられることなく尊重され、障害者雇用であっても、基本的には一般枠での雇用と同様の賃金が支払われることに。

平成30年度に厚生労働省が発表した『障害者雇用実態調査』によると、平均月収は以下の通りです。

対象者（障害内容）	給料（円）
身体障害	約21万5,000
精神障害	約12万7,000
発達障害	約12万5,000
知的障害	約11万7,000

厚生労働省の『令和３年賃金構造基本統計調査』によると、全世代を含めた平均月額賃金は約30万円です。

対して、『平成 30 年度障害者雇用実態調査結果』にて障がいの種類別賃金が公開されています。

日本国民全体の平均年収は約360万、障がい者の平均年収は約220万となっており、200万円もの差があります。

一般の平均賃金と比べ低いのは、障害者ならではの雇用形態と労働時間が原因といわれています。

障害者雇用では正社員が4割、それ以外は契約社員や嘱託社員です。

大手企業に入社しても、勤務先が都内などがほとんどで結局勤めるために関東に住むことになるという人も多くいます。

関東はとても家賃も高く、家賃補助の出ない企業や採用形式だった場合、少ない給与から家賃を支払うことになり家計を圧迫。結果生活がきびしくなってしまうことに。

非正規雇用/勤続年数が短い（定着率）

障害者雇用での採用枠では正社員が4割程度で、残り6割は契約社員や嘱託社員となっています。

契約社員や嘱託社員は一般に、健常者の人でも給与水準が低いですよね。

生活困窮に陥る人も少なくない中、雇用年数が2年〜3年までがほとんどであり、その後採用時や採用後に正社員登用の機会がない場合、自動的に契約が切れて退職させられてしまいます。

幸い障害者の場合最低半年間働いていればハローワークから失業保険が受け取れます。

が、失業手当が切れた後、もし再就職先が見つかっていなければ、いよいよ本当に生活ができなくなってしまいます。

別のケースでは障害の程度により、勤続年数が短くなってしまう場合もあります。

例えば、せっかく正社員で採用されたとしても抱えている病気の悪化や障害の進行により、どうしても今いる職場の条件では働き続けることができなくなってしまい、退職を選ばざるを得ないケースです。

【口コミ】
一般採用で中小企業に入社したものの、勤務スケジュールが身体に合わず半年で退社してしまいました。

勤続年数が積みあがると国内であれば、ベアや定期昇給で毎年の給料の上昇が見込まれ、十年勤め上げることができれば、入社時より最低でも数万円の昇給が得られるでしょう。

定期昇給とベースアップ（ベア）の仕組みの違い
昇給が「個人に紐づくか、会社にひもづくか」という点です。
定期昇給は、「個人」の年齢や社歴、仕事の成果に応じて昇給
ベースアップは「会社」の業績などに応じて、社員全員の給与を一律で上げる

、よって、無計画に退職と入社を繰り返していると、以前より年収が下がったということも多く見受けられ、結果給与面が潤う機会を失ってしまうこともあります。

就労時間が短い

パートやアルバイトで働いている

まずパートアルバイトのパターンですが、これは想像に容易いと思いますが、月給制ではなく時給制のため、その分給与は安くなります。

パートやアルバイトには基本的に残業という概念もありませんので、残業代の基本給×1.25の給料を得ることはありません。

もっと言えば障害者を障害があると承知で、パートタイムやアルバイトで採用したのに残業をお願いするということ自体考えにくいと思います。

仮に少しばかり余分に働いても身体に支障のない障害者であったとして残業があったとしても結局時間給計算になるのであまり高額な残業手当を期待することはできないのです。

契約社員、正社員であっても残業が控えられている

内部障害者などに主に見られるケースで身体をあまり疲れさせることができないため、採用の段階で残業を断るか少なめにされています。

その場合に定時退社ができるというメリットはあるものの、元々の給与水準が低いから残業代で補填できないため、固定給プラスアルファを望めません。

補助具や治療費は自己負担分がある

健常者であれば事故や病気になったときに発生する費用ですが、障がい者は定期的に補助具や治療費に生活費をもっていかれます。

国から援助が受けられていると思われがちですが、障害者とひと口に言っても等級制度があり、誰もが同じ福祉手当や医療助成を受け取ることはできないですよね。

例えば、障害等級が1級や2級の場合は、市町村から医療費の助成金を受けられることがありますが3級以下だと受けられず自身の病気の治療費などは全て健常者と同じ3割負担になります。

しかしながら、病気の治療で健常者に比べて通院の機会の多い人にとってはいくら稼いでいても医療費が嵩めば支出が増え、生活を圧迫します。

障害者雇用では生活できない？そんなことはありません！

障害者枠の給料では生活できない深刻な悩みた問題を解決する方法がありますので、ご提案させていただきます。ぜひこれを読んで今抱えている悩みを解決する糸口になれましたら幸いです。

障害者枠から一般枠への転向

障害者雇用は基本的には障害者枠ですが、一般枠へ転校することが可能です。

最初から一般職で入ってしまうと障害に配慮されないもしくはされにくいというデメリットがありますが、障害者枠で勤務したあと一般枠への転向であればその心配は激減します。

一般枠といっても障害害雇用ですので企業は助成金を受け取ることができます。

一般枠に変わるということは、健常者と同じ雇用形態となります。

そのため、仕事の幅も広がりその分責任も増えます。ですので給与面はかなり安定するでしょう。

障害者枠で一定以上の評価を得ているなら狙ってみるのも良いでしょう。

これから就職・転職を考えているなら障がい者雇用で入社し、仕事をしっかりこなし一般枠へ転校する道が良いですよ！

一般枠であれば自身で考え、やりがいが持てる仕事が増え、給与も障害者者枠からの増加が見込めることでしょう。

転職エージェントを活用して職場を変える

転職エージェントを使うと給与が上がり苦しい生活から逃れることも。

理由は、転職エージェントを使うことで大企業への入社を狙うことも正社員求人を狙うこともできます。

大企業でも給与水準が低いところも多数存在しますが、中には 年収500万円以上の求人を紹介してもらえます！

専任のキャリアカウンセラーが正社員求人を中心に紹介してくれるため、そのチャンスを活かす他ありません。

場合によっては家賃補助が出たり、独身寮などを設けている企業もあるため、そういった福利厚生の充実も優先度高く見てアンテナを張ることが大切。

副業に挑戦

副業に挑戦することで、現在の給料に＋αの収入が得られお金に悩む日々から海保されてみませんか？

副業と言っても昨今その種類は様々で、副業には主に3種類あります。

• ネット系：動画編集、ブログやwebライター、転売（せどり）、プログラマーetc
• 投資系：投資信託(NISAなど)、株式、FX、不動産、暗号資産
• 労働系：アルバイトや治験など

障害者が副業するというのは体力面や障害の内容から、ネット系と投資系がおすすめといえるでしょう。

障害の状況、自身の体力、病気の進行具合、会社が副業OKかどうかなどを確認し自分自身と相談し、興味があるものに取り組みましょう。

挑戦する副業の知識をつけ、先行投資として必要なもの、例えば動画編集なら高スペックのパソコンが必要、ブログやライターなら低スペックでOK。その上で忙しい毎日の中で時間を作る努力をして、日々積み重ねていくことが副業で成功するための基礎です。

副業を行うことで、現在の給料では生活ができない問題を解決するだけでなく夢を追いかける原動力になるかと思います。

就労移行支援の利用

障害者枠の給料で生活できない場合、就労移行支援をまず利用しステップアップしてみるという道もあります。

一般就労等を目指して、知識や能力の向上、実習や職場探し等を通じ、適性に合った職場への就労等が見込まれる65歳未満の者を対象とする制度です。

利用者は企業等への就労を希望する者や技術を習得し在宅で就労・起業を希望する障害者などがほとんどです。

利用することで、知識力の向上や技術力の向上が見込めます。

青果として、以前より専門性の高い職種を選択できたり、スキルを活かしてより給与水準の高い職場への就職が望めるようになります。

障がい者向けの制度を活用

障害者に対して設けられている国や自治体の多様な制度を活用して、生活を潤していく手段もあります。

• 障害基礎年金
• 特別障害者手当
• 通院や治療費の軽減
• 市町村による補助具の助成金
• 生活保護
• 交通費の削減
• 所得控除

以下７つについて紹介していきます。

障害基礎年金

障害基礎年金は障がい者枠で働いた給料に追加で受け取ることが可能です。

障害等級	金額
1級	972,250 円 （月額 81,020 円）
2級	777,800 円 （月額 64,816 円）

身体や精神の障害手帳の等級と障害基礎年金で設けている等級は異なり、障害基礎年金で定めている症状の基準をクリアする必要があります。

例えば、視覚障害は見えている範囲や視力のレベル、聴覚障害では聞こえる音が規定のdB（デシベル）以下であることなど、内部障害は血液検査の結果などにより分けられています。

そのため、自身の障害の度合いが果たして障害基礎年金の定める条件に当てはまるかを確認する必要があります。

申請するときは、主治医に診断書を書いてもらい、今の状況が条件に当てはまるという主張をしてもらう必要もあり、これが功を奏すこともあります。

諦めずに障害基礎年金について調べ、アクションを起こすことが大切です。

特別障害者手当

特別障害者手当とは障害基礎年金と同様に国が定めている制度で、精神又は身体に著しく重度の障害を有する方に対して支給されます。

受給資格が認定されると、申請月の翌月分から、毎年2月・5月・8月・11月に各月の前月分までの手当が支給されるという内容で、手当の月額は27,300円です。

この手当を得ることで生活できないことから脱却できる可能性がありますよ。

日常生活に介護を要する場合や重複障害と呼ばれる二つ以上の障害を抱えている場合に限り、条件をクリアすること自体が、そもそもとても大変な障害を抱えた状態にあることがわかります。

重複障害のある人、重い鬱病などと闘いながら就労移行支援などを受けている人などであれば対象となるため、当てはまれば是が非でも申請しましょう。

各市町村の障害福祉窓口などに相談することで申請可能です。

医療費の軽減

障害の状況に応じて発生する医療費が市町村の制度により控除されるというものです。

医療費軽減は各市町村によって制度が異なりますので注意が必要です。

各市町村の障害福祉窓口で申請できる、◯障（マルしょう）と呼ばれる医療証は、在住している都道府県内のすべての保険適用内の医療費が軽減されます。

また、他県で診察や治療を受けた場合でも、領収書を取っておくことで、すべての費用を払い戻せます。

ただし、高額になった場合は役所の障害福祉窓口が管轄している範囲での返金で間に合わないことがあり、この場合には国保の窓口にて高額医療の申請をして返金してもらいましょう。

市町村による補助具の助成金

障害者が生活するうえで必要不可欠な用具の費用を市町村が9割負担し、1割で購入できる制度です。

例えば、難聴者補聴器購入助成や日常生活用具の給付などがあります。

市町村によって定められている規定や内容が異なりますが、補聴器の購入費用を一部負担して貰えたり、白杖を購入する費用を貰えたりします。

白杖は一万円以内で購入することも可能ですが、補聴器については高額なものも多数存在するため、受けられる金制度を利用は必須です。

ぜひ自費購入してしまう前に、この制度を確認し活用できるようにしてください。

生活保護

生活保護を受けることをおすすめできるのは障害が重度であるために外で働くことが難しい場合や在宅ワークでも続けにくいケースです。

生活保護を受けるという言葉は悪いですがかなり困窮し、行き詰まっている状態で大変でしょう。

働いている時点でそもそも生活保護を受け取ることが難しくなるため、障害者雇用で生活が苦しいから受けるというよりは働けないから受ける構図が正しいと考えられます。

障害年金に上乗せして障害年金を貰うことはできませんが一部上乗せ可能。

交通費の削減

節約に近いですが、高速バスや新幹線が格安に。

市町村によってはタクシーに乗るための乗車券一枚500円分のものを月数枚程度×一年分をもらえるところがあります。

障害者手帳には交通割引があり、手帳種別が第1種と第2種は旅客鉄道運賃の割引として、乗車券が半額になります。

新幹線に乗る時などに便利などで自身の障害者手帳の種別を確認して活用してみましょう。

さらに在来線でも切符を買う際に障害者割引マーク（車椅子のマーク）を押して、切符が割引で購入可能。

なにかあった時に駅員さんに提示できるよう、必ず障害者手帳を携帯しておきましょう。

交通費の割引を小さいことだとは思わずに、節約の積み重ねを貯蓄に回し、将来に備えましょう。

所得控除

所得控除とは、納税者のさまざまな事情を考慮し、税負担を軽減することが目的で、課税の対象となる所得を計算するときに、一定額を差し引くという税制上の制度

障害者控除は障害者本人や、配偶者・扶養親族に障害がある場合、障害者控除の対象となり、所得金額から一定額が控除されます。

また、障害者控除の制度は、所得税や住民税の他に相続税にも設けられています。これを活用する場合は、年末調整などで行うのが一般ですが、払った税金を一部払い戻すことができるといったイメージです。

控除額は障害者で所得税27万円、住民税26万円、特別障害者で所得税40万円、住民税30万円、同居特別障害者で所得税75万円、住民税53万円です。

実家やシェアハウス（寮）

大きな支出を減らす方法として、実家やシェアハウスに住むのもあり。

地方出身の人が都内勤務などになると実家か厳しいと思いますが、実家から職場が通える範囲内にある場合は無理をせず実家暮らしを選択して、貯金が溜まったら一人暮らしに切り替える方がおすすめです。

実家に暮らすことで家賃がかからないのは大きな利点、仮に実家にいくらか納めたとしても家賃以上は請求されないはず……。

そのため収入が低い場合や暮らしが不安な場合、貯蓄したい場合はまずは実家暮らしを選ぶことが最善と言えるでしょう。

最近流行している、シェアハウスに挑戦するのも楽しいかも。皆で折半している感覚で一人暮らしよりも安くなります。

よくある質問と回答

障がい者雇用で働く人のための生活相談員とは？

障害者雇用で働く人のために障害者職業相談員という人たちがいます。

5人以上の障害のある労働者を雇用する事業所では、「障害者の雇用の促進等に関する法律」により、厚生労働省で定める相談員の資格を有する労働者の中から障害者職業生活相談員を選任し、職業生活全般における相談・指導を行うよう義務づけられています。

障害者職業生活相談員の職務は、次の5点について障害者から相談・指導すること

• 適職の選定、職業能力の向上など職務内容
• 障害に応じた施設設備の改善など作業環境の整備
• 労働条件、職場の人間関係など職場生活
• 余暇活動
• その他、職場適応の向上

障害者枠で一人暮らしは厳しい？

障害者枠で一人暮らしは厳しいのではないかという声はよく耳にしますよね。

たしかに家賃は支出の3割から4割が相場と言われるほど、家計の多くを占めます。

しかも大企業の多いところはどうしても都内や関東、もしくは主要都市になってしまいます。

そうした場合地方や閑散としたエリアよりも家賃が高いので、支出に大きく響いてきます。

また、バリアフリーが整っているような綺麗なマンションや駅近のエリアなどはより家賃が高くなってしまい障害者雇用で働いている人にとっては辛くなってしまうでしょう。

ですが、先に紹介した制度や控除をうまく利用しながら他の支出である光熱費や食費などをやりくりすれば一人暮らしは実現できます。

無理のない生活バランスと展望を持つことで、収支の状況を見ながら部屋を選んだり、エリアを選ぶことでたくさんのひとが一人暮らしをかなえています。

障害者雇用はデメリットしかないと言われる訳と対処法を体系的に知りたいあなたは下記の記事をご覧ください。

まとめ

障害者枠の給料では生活できないという、苦しい現実を体験談と口コミからお話してきました。

上記のうわさを耳にし、あなたの不安になっていたでしょう。

ですが、安心してください！下記のように対策はたくさんあります。

大事なのはあなたがどんな生活をしたいか、何が自分の中で優先度の高いことかを考え収支バランスを俯瞰することで選択する基準を見つけることです。

自分らしく暮らすために、そして最低限の暮らしを得るために、

今回の記事で得た多くの解決策にアンテナを張り、満足のいく人生を手に入れましょう。

まよったら、以下の転職エージェントに在籍している、障がい者雇用に精通した担当者に相談してみましょう！